

天地創造の神Ta'aroaは、真っ暗闇の中愛の神"HINA"を生み出しました。"Hina"は月から来た女神といわれ、とても長く強い髪の毛をもっていました。"Hina"は永遠の命を持ち、強い愛の力によってたくさんの幸せを運んできたといわれています。ある時代、118の島々は空と海の境界線が分からなくなるほど暗い闇に包まれていました。Ta'aroaは暗闇に光が射すことを願い、自らの真っ赤な血液から"Te Ra"、すなわち太陽を創りだしました。Ta'aroaが自らの血液から創りだした太陽は、1日を急いでいました。それは日の出が日の入りに追いつかんばかりの早さなので118の島々を周り、暗闇が消えることはありませんでした。暗闇が世界を包んだために、空と海は暗闇を分け合うことができず、戦いを続けるのでありました。それはそれは激しい戦いが続きました。草木や果実は強い風と水しぶきによって傷つき、人々の暮らしは脅かされていきました。 Ta'aroaの創りだした神々は光を求め、急ぐ太陽を捕らえようとしました。 神々は布、つる、モレ、ハーブの繊維、そしてHinaの髪の毛で網を作り、その網を太陽にめがけて投げました。全ての紐は太陽の熱で焼け落ちてしまう中、Hinaの髪の毛だけは焼けずに残り、太陽を捕らえる事ができました。捕らえられた太陽は自らの過ちを認め、またゆっくりと動き出しました。
太陽の光が射す世界・・・
海は澄み渡る青空の美しさを称賛し、空は太陽の光が差し込むコバルトブルーを海を美しいと認めました。そして、長い間争い続けた空と海は、互いに認め合い、穏やかさを取り戻しました。人々もそれを心から喜びました。
愛の神"Hina"の美しく長い髪は、タヒチの美しい女性たちの象徴となっています。
